[Audio] 皆さん、検査結果をもらったときに、血糖の数値以外の数値もちゃんと見ていますか?今回は糖尿病に深くかかわる脂質異常について ご一緒に考えて見ましょう!.
[Audio] 血液中のLDLコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が増えすぎたり、HDLコレステロールが少なくなる状態を脂質異常といいます。 LDLコレステロールは悪玉コレステロール、 HDLコレステロールは善玉コレステロールと言われます。.
[Audio] コレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)は体内にある脂質(あぶら)の1種です。悪者扱いされることがありますが、どちらも私たちの体になくてはならない物質です。 体の中のコレステロールは細胞の主材料となったり、ホルモンの原材料になったり、脂肪の消化に必要な胆汁の主成分になります。これらは水になじみやすい蛋白質と結びついてリポ蛋白として血液中に存在し、全身に運ばれます。 LDLコレステロールは肝臓から各臓器へコレステロールを運びます。HDLコレステロールは血液や体内にたまった余分なコレステロールを回収し肝臓に戻します。 中性脂肪(トリグリセライド)は私たちが活動するときのエネルギーになる他体温を保ったり、外部の衝撃から内臓を守る働きがあります。主に糖分や脂肪酸を材料として肝臓で作られ、肝臓や脂肪組織に蓄えられます。.
[Audio] 脂質異常は自覚症状がない疾患です。血管内にできたこぶによって血管が狭くなると、血液の循環が妨げられます。心臓へつながる血管が詰まってしまうと、狭心症や心筋梗塞、脳の血管であれば、脳出血や脳梗塞などを引き起こします。.
[Audio] コレステロールや中性脂肪が高くなる原因には次のようなことがあります。肥満、運動不足、ストレス、睡眠不足などの生活リズムの乱れ、過食や偏食、脂肪、糖分の摂り過ぎ、お酒の飲みすぎなどです。 また家族性高コレステロールなど遺伝からくる体質、喫煙も原因となります。その他では糖尿病、甲状腺機能低下症、腎不全、加齢や閉経なども高くなる 要因です。.
[Audio] 次に脂質異常症の診断基準を見ていきましょう!この表は糖尿病を持っている場合の目標値です。 糖尿病患者に脂質異常が合併した場合、心血管疾患のリスクがさらに高まります。脂質異常症の是正により心血管のリスクを減らすことができるので 積極的に治療します。冠動脈疾患がない場合とある場合では数値が違ってきます。 例えばLDLコレステロールの基準は冠動脈疾患がない場合120、ある場合は100となります。冠動脈疾患とは動脈硬化や血栓などで心臓の冠動脈が 閉塞することです。 今回は脂質異常の病態について述べてきました。また次回引き続き予防、改善、役立つ食事についてお話いたします。 まずは皆さんが検査結果により関心をもってもらえたら幸いです。.